【読書レビュー】吉本ばなな著「違うこと」をしないこと の「違うこと」って何?

読書

こんにちは、旅ブロガーのeriです。

今回は、吉本ばななさんの『「違うこと」をしないこと』を読んで感じたことや自分なりの解釈を書いてみようと思います。

わかりそうでわからない、でも生きていくうえで見失ってはいけないことが書いてある本です。

文庫本の帯にはこんなことが書いてありました。

「違うこと」とは、嫌なことをしないことでも、ただ正直に生きることでもありません。

それがいったいどういうことかがわかったら、人生が急に拓(ひら)けます。

「違うこと」をしないこと 帯文/吉本ばなな 

もうこの文章から「違うこと」をしないことがどういうことか非常に気になりますよね・・・!

あわせて読むとより理解が深まる本もご紹介しますので、最後までお付き合いいただければ嬉しいです。

この記事は、あくまでも個人的な解釈です。こういう考え方もあるという優しい気持ちで読み進めていただければ幸いです。

どんな本?

この本のタイトルにもなっている”「違うこと」をしないこと”というフレーズは「花のベッドでひるねして」(よしもとばなな著)の小説の中にでてくるセリフです。

「混乱することはない、流れに乗るんだ。違うことをしてしまわないように。」

頭の中で祖父がそう言った。

「そのつど考えて、肚(はら)に聞いてみなさい、景色をよく見て、目を遠くまで動かして、深呼吸しなさい。そして、もやもやしていなかったらその自分を信じろ。もやもやしたら、もやもやしていても進むかどうか考えてみなさい。そんなもの、どこからでも巻き返せる。」

花のベッドでひるねして/よしもとばなな

このセリフを言う祖父というのが超サイキックな方で、欲しいものは大体引き寄せの法則で手に入れてしまいます。(羨ましい)

この「違うこと」とは一体どういうことなのかというのを掘り下げたのが、今回紹介する『「違うこと」をしないこと』の内容です。

吉本さんが考える「違うこと」をしないで生きるには ということや、宇宙マッサージで知られるプリミ恥部の白井剛史さん、14歳で記憶喪失になってから人のオーラや霊が見えるようになったCHIEさんとの対談が収録されています。

自分がどう生きたいのか、世間の常識に惑わされて「自分が感じる違和感」を放置していないかということを考えさせられる本です。

一度読んで終わり ではなく、何度も何度も読むことで自分に深く染み込ませたいと思わせられました。(今までに4回は読んでいます。でもまだ読みが浅く、完全に理解できていないと感じます。。)

「違うこと」って何?

「違うこと」の例

何かしようとするときや誘いを受けたとき、少しでも次のものに当てはまるものは「違うこと」なんじゃないかなと思います。(まあ、わかりやすい例ですね)

  • 自分の気分が乗らないこと(なんとなく、なんか嫌だなと感じること)
  • 少しでも力が入ったり、圧を感じること
  • 頭の中で言い訳が多くなるとき(理屈で自分自身を納得させようとしているとき)

体の感覚で言えば、初めてその出来事に遭遇したときに「ウッ」となるもの、肩に力が入るもの。

・・・でも、こういうしがらみって生きていくうえで避けて通れないですよね。例えば、他人に合わせたり(あまり行きたくないけど義理だから行っとくか、みたいな)世間一般の常識「こうするべき」に合わせたりだとか。

ただ、こういう「違うこと」を選択し続けていると、本来の自分からどんどんズレていってしまって、苦しくなったり立ち行かなくなったりするんだそう。

「違うことをしない」ために

では、どうしたらいいんでしょうか。

それは・・・ズレるたびに軌道修正をし続けて、なるべく本来の自分に近づけていけばいいんだそうです(いわば人生はその修行ともyoutubeではおっしゃられていました)。

なんか違うなと思ったら、受け流さずに立ち止まってみる。そこでちゃんと自分の心の声を聴く。そういうことが本来の自分に近づく鍵かなと思いました。

※youtubeでも茂木健一郎さんと『「違うこと」をしないこと』についての対談があります。ぜひ。↓

そして、違わないこと(=本来の自分)に近づけていくことで、どんどん道が簡単になっていくということらしいです!

作ってみた図。こんな感じ?

また「違うことをしない」というのは、流れみたいなものに乗っていくサーフィンのようなものとおっしゃっていました。

したいことをするというのと似ているけど微妙に違っていて、その人がその瞬間にやらなければいけないことはいつもひとつだけと決まっているんだそう。

難しいですが、まず「違うことをしない」ためにできることと言えば、周りの人がいくら良いと言っていても、体が拒絶すること、なんか腑に落ちないこととか違和感をスルーしないことだと思います。

例えば、みんながあの人はいい人だよねと言っていたとしても、少しでも、ん?と思うことがあるのならば、その感じたことを無視しないで自分はこう思っているということを大事にすること、とかですかね。(別に周りにそのことを言う必要はなくて、自分の気持ちを認識しておくのが大事)

なんとなくの自分の感覚を信じることは本当に大事なんだと思います。

本来の自分に戻るために

本来の自分とは

本来の自分というのは、その人が生まれ持った本質的なもの、大人になってもずーっと持ち続けているもの。

ばななさんはこの本の中でこんなことをおっしゃっていました。

「本来の自分」っていうのは、赤ちゃんの時の自分ってことですよね、極端に言うと。

誰のでも赤ちゃんの頃の写真を見ると、変わらないなって思う。「全然違うな、こりゃ」って人はいない。その人の本質的なものっていうのは、成長して大人になってからもずっと持っているんだと思います。

「違うこと」をしないこと/吉本ばなな

生まれてから持っているその人の個性、どうしても変われない部分というのが「本来の自分」。

しかしやっかいなのが、生活しているとノイズが多いので、本来の自分を見失いがちだということです。

ここからは、「本来の自分」を取り戻すために大事なことを書いていきますね。

初期設定が大事

プリミ恥部の白井剛史さんとの対談の中で、初期設定の話が出てきます。

初期設定とは、自分が本当に在りたい姿(常識や世間に縛られないで思い描く自分の理想)のこと。

ここがあいまいな人が多いのでどんどんズレていってしまう。逆にそれさえ明快にしておけば、何もしなくても必要なことが起こるんだそう。

ばななさんは魂の底から好きで切実にこうなりたいということ、白井さんは自分が本当に納得できること(単に自分が望んでいることというより、自分の魂の本来の姿を自覚して腑に落ちてから)だとおっしゃっていました。

まずは設定してみて現実がどういうふうに動くのかを観察してみる、それでなんか違うなと思ったらその都度リニューアルしていけばよいそうです。

この初期設定ってそもそも何?どこに設定するの?って感じですよね。まあ簡単に言うと、頭に思い描くビジョンっていうことですかね。(それもかなり明確なやつ、イメージとかではなくビジョン)

この白井さんとの対談では、宇宙とかの話が出てくるのでスピリチュアルに感じるし、ちゃんとわかっていない私が詳しく書くとうさん臭くなりそうなので、詳しくは本編を読んでみてくださいね。(理解するのが難しいけれど、とても大事なことが書いてあります)

自分が本当に感じていることを無視しない

自分が感じていることを無視しないことも本当に大事だと思います。

自分が感じたことを無視していると、自分の魂をリスペクトすることがどんどん難しくなっていき、それが自信のなさに繋がり、さらには自分の軸がなくなっていくことになるんだそうです。

大人になるにつれ、しがらみやノイズが増えていって自分の感覚を麻痺(まひ)させるのが上手になっていくように感じます。

でも、私はこう感じたとかこう思っているということを認識しているのが、本来の自分を見失わないためにとても大事なんだそう。(このことは吉本ばなな著「幸せへのセンサー」にも書いてあります、ぜひ読んでみてください)

自分が何に縛られているのかに気づくこと

世間の常識や義務教育、親や友達に言われたことなどの刷り込みに気づくことも大事。

海外に出ると、日本の常識が通用しないことなんてザラですよね。

そういった自分が常識だと思っていたことを覆される経験ってとても大事だと、個人的にもそう思いした!

常識とかってとてもちっぽけなものだと痛感できるし、身をもって経験するとよりハッとさせられます。

なんでも情報を鵜呑みにしないで、それって本当かな?と疑ってみることから始めるのもよいですよね。そうすれば、結構自分が何に縛られているのかわかる気がします。(自分で自分を縛っていることも多々あり)

あわせて読みたい本

吉本ばなな著「花のベッドでひるねして」

主人公はわかめでくるまれて生まれてくるし(※かなり語弊あり)、おじいちゃんは引き寄せの天才だしでとっても不思議な話なんだけど、この本を読んだあとは、何かとても暖かくて柔らかいブランケットをかけられているような、そんな幸せな気持ちになります。

今回紹介した「違うこと」をしないこと の元となったおじいちゃんの名言もありますので、ぜひぜひ読んでいただきたい本です。

吉本ばなな著「幸せへのセンサー」

自分の体のセンサー(直感)はとても正直。そのセンサーを育て、信じることがとても大事。

マムアンちゃんで知られるタイのイラストレーター、タム君のイラストもこの本にとてもよく合っていて、私にとって宝物のような本です。

「違うこと」をしないこと とリンクするような部分も多く、合わせて読めば自分のセンサーの磨き方がわかるようになって、どんどん幸せに近づく気がします。

まとめ

やっぱりここまで書いてみて思ったのは、自分の直感を信じてそれを大事にしようということですかね。

しっかり心の声に耳を傾ける、自分を信じる、ノイズ(世間の常識や周りの声)に惑わされないことが本来の自分を生きるうえでとても大事だなと思いました。

それでも何度でもズレそうになるんだろうけど・・・そしたらまたこの本を開いて軌道修正しようと思います。

生きるうえでとても大事なことが書いてある本なので、少しでも興味がある方はぜひ読んでみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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